ハタハタマジック・コン親会

3人揃って同じショーに出演するのは今回が実に11年ぶりなのですが、あれ?そんなに久し振りだったのかな?と意外に思いました。よくよく考えてみると、3人のうちの2人が出演したり、個々の出演時に別の者がお客さんとして観覧したり、はたまた舞台裏でステージハンズをやっていたりすることはあったので、なんだか揃って出演している気になっていたみたいです。その中でも、私たちが程よく顔を合わせる機会となっていたのが「ハタハタマジック・コン親会」でした。

え?何?なんか巫山戯た名前!と思うことなかれ、名付け親はこのワタクシなのです…。

イロイロな趣味や仕事の世界において、世界中のそこかしこで「○○会議」やら「○○大会」なるものが開催されていますが、マジック界でもそれは例外ではなく、世界各地で年がら年中、大きいものから小さいものまで、様々なイベントが行われています。その多くは「マジックコンベンション」「マジックカンファレンス」などと呼ばれており(漢字文化圏では「魔術大会」と記述されます!)、そこでは用品の販売ブースが多数立ち並び、マジックのアイデアや考え方について学ぶセミナーが開かれたりします。多くのゲストを招いてのガラショーはイベント最大の目玉と言えるでしょう。

ある時、私が出演したあるマジックコンベンションで、秋田県のマジシャン、ブラボー中谷さんと出会いました。ブラボーさんは「秋田県下では知らない人がいない」くらいの有名なマジシャンです(「秋田県内だけでの超有名人」という存在にいまいちピンと来なかった私は、秋田に少しでも住んだことのある人に会う度に「ブラボー中谷っていうマジシャン知ってる?」と確認したものです)。コンベンションの後の打ち上げで、ブラボーさんと同じく秋田から参加されていたご夫婦も交えて談笑しているうちに、「秋田でも何かイベントをやろう」という話になり、それならイベントのタイトルを考えなきゃね、ということで、この時大して深く考えもせず私の口から飛び出したのが「ハタハタ」だったのです。

「ハタハタ」とは秋田名物の魚の名前で、秋田民謡「秋田音頭」の歌詞にもでてくるほど秋田を代表するモノのひとつであり、そしてブラボーさんの演技の中に必ず駄洒落としてハタハタが登場するのです。秋田を代表し、ブラボーさんをも表してしまう絶妙なネーミング…!とはいっても、魚とマジックの組み合わせはとかく奇抜であり、しばしば「何でハタハタなの?」と訊ねられるそうですが…。

さて、テキトーに名付けはしたものの、まさかその名前が本当に使われることになるとは思ってもいませんでした。ところが、ある時、結構唐突に「やるけど、くる?」といった実に軽いノリのお誘いがありました。当初は仲間内での「懇親会」程度の小規模なものを想定していたようなので、果たして私はゲストとして呼ばれたのか、懇親会参加者として呼ばれたのか、よくわからないまま秋田に向かうこととなりました。しかし、秋田のブラボー人気を侮ってはなりません!ひとたびイベントを開催すると決めるや、あっという間に100人のお客さんが集まってしまい、ホテルの大部屋を借り切っての結構規模の大きい「コンベンション」になってしまったのでした。「コンベンション」+「懇親会」ということで、会の名前は「コン親会」となった次第です。因みに略称は「ハタコン」です。

第1回目の会がなかなか盛況だったので、次回の開催に向け、秋田のスタッフは意欲的でした。ゲストは(私はゲストだったみたいです)誰にしようか~という話まで始まり、「あ、じゃぁ一人は私の知り合いで~」と、walacoさんを紹介しました。そんな風にリレー的に「ハタコン」に出演してきたのがワレワレであり、ワレワレは「歴代ハタコン娘」と呼ばれています。

なお、今回は出演できませんが、第3回ハタコンに出演した古山光さんも「ハタコン娘」仲間のうちの一人です(動画参照)。それぞれ、自分が出演した回より後はお客さんやステージハンズ、もしくは勝手に押しかけて出演する「自腹ゲスト」としてハタコンに参加していました。

私以外の2人はもともと関東在住なのですが、現在たまたま仕事の関係で東海地区に居を構えており、しばしば飲み会など催しているうちにゆみさんの骨折りで一緒にライブを行うことになりました。そのうち歴代ハタコン娘全員のショーでもできたら、それはそれでまた楽しそうです。

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category: 魔術集会