私はこれまで4回、海外に行っていますが、いずれも手品の何かが関わったものでした。
(ゆみさんや武藤さんに比べたら圧倒的な少なさです。や、比べ物にならない。。。)
旅行道具とその倍以上の手品道具を携えて出国するわけです。
普通の海外旅行はどんなに荷物が少なくて楽だろうと思います。
2回はコンテストのためにオランダと香港へ。
1回は学生交流会のため(私は当時すでに学生じゃなかったけど)韓国へ。
もう1回が、ボランティアショーキャラバンのため、スリランカへ。
スリランカはまだインド洋大震災の前(2004年)で、でも国内では一部でまだ内戦が起きていました。
治安の比較的良い南部を中心に、1週間かけてバスでまわりながら、
観光もしつつ数か所でショーを行うという、社会人マジッククラブ主催のキャラバンでした。
都市部の高級ホテルでのショーもあれば、古いカセットデッキしか無いような地方の屋外ステージもあり、
ハプニングだらけの1週間でしたが、大変楽しいものでした。
基本的に「オンタイム」という概念が無いため、
いつショーが始まるんだか、いつになったらご飯にありつけるのか。。。
それも何日かその環境にいれば慣れてしまったり。
出番が無いショーでは、私は音響を担当していました。
音響たって、MD(当時主流)がそのままかけられる施設は1か所も無く、
しかも日本から持ち込んだMDデッキは、初日に電圧の変換がうまくいかずに火を吹いて(!)故障し、
私が予備に持って行ったMDウォークマンをマイク端子で繋いで使うような、そんな音響です。
それこそ地方の屋外ステージで、ステージ上にしか音響の設備が無いところがあり、
ちょっとしたついたてを借りてそこに隠れて、こそこそ操作していました。
演者の後ろから、客席を見るような感じでした。
そのショーには地元の子供たちがものすごくたくさん来ていて、
ステージに身を乗り出すように、本当に目をキラキラさせながら見てくれていました。
これはショーのフィナーレに、舞台後ろから撮ったものです。
手品をやる環境としてはかなり劣悪でしたが、ものすごく良いショーでした。
自分も出たかった!って、思いました。
「手品って、いいもんだなぁ」って、素直に思いました。
舞台に立っていたり、裏方で関わっていたりすると、
たまにこういう感動的な場面に立ち会うことができます。
そういう場面が病みつきになってしまうと、この世界から抜け出せなくなります。
まぁ、たまには悪魔に出くわしてしょーもない悪戯にも巻き込まれたりもしますが。
それでも、楽しいことが多いから続いているわけで。
最近は演技のために遠出をするようなことはめっきり減ってしまいました。
ついでに観光したり、美味しいもの食べたり、楽しいので大好きなんですけどね。
しにても、スーツケース両手で引きずって平気で歩いていた自分はやっぱり若かったと思いますw